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しかし、THE BOOMの「島唄」が全国的に大ヒットを記録していた当時、地元である沖縄では、この曲に対して批判的な意見も相次いだそうです。

と言うのも、本来『島唄』とは、もともと奄美群島の民謡を指す言葉だったからです。

島唄(しまうた)とは、「しま」の歌のこと。一義に、奄美群島で歌われる民謡(奄美民謡)のこと。

そして、本来の“奄美民謡”としての『島唄』は、神様に捧げる神聖な歌だったそうです。

各集落にノロ神様というのがいて、村の豊穣を願い、神様に歌を奉納したというのが奄美の起源と言われています。各集落で毎年旧暦の8月15日に8月踊りという豊年祭が行われていて、そのお祭りでは男女が輪になって太鼓を打ち、歌いながら踊ります。それが歌になって、後に三線が入ってきて、今のようなスタイルになったとか。

ところが、本土のロックバンドであるTHE BOOMが、沖縄っぽいイメージの楽曲に、あろうことか“島唄”というタイトルを付けて売り出し、それが大ヒットしてしまったわけです。

当然、本土では「島唄=THE BOOMのヒット曲」という認識が強くなってしまったことで、もともとあった伝統的な『島唄』の陰が薄くなってしまった…そう嘆く、沖縄の人は少なくなかったと言います。

「本土の人間に“島唄”という名を安易に使って欲しくない!」

地元新聞社にはこのような投書が相次いだそうです。

「島唄」のオリジナル・ヴァージョンがリリースされたきっかけ

その一方で、標準語で歌われた「島唄(オリジナル・ヴァージョン)」のシングル全国発売の要望も高かったようなのですが、宮沢和史さん自身は、当時の沖縄ブームに便乗した売り方には否定的だったそうです。

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そんな中、琉球民謡を現代風にアレンジしたウチナー・ポップを確立した、沖縄を代表するミュージシャンであり平和活動家、政治家としても活躍した喜納昌吉さんから贈られたという、ある言葉に背中を押され、全国発売に踏み切る決心をしたのだとか。

その喜納昌吉さんから贈られ言葉とは…

「(『島唄』を単なる沖縄音楽の真似事、と批判する者もあるが)音楽において、『魂』までコピーすれば、それはもうコピーなんかじゃないんだ」
喜納昌吉さん

喜納昌吉さん

かくして、1993年6月21日、THE BOOMの「島唄(オリジナル・ヴァージョン)」が全国発売となると、150万枚を売り上げる大ヒットを記録するんですよね。

そして、この「島唄」は、その年の第35回日本レコード大賞で「ベストソング賞」を受賞した他、THE BOOMはNHK紅白歌合戦に出場し、「島唄」をウチナーグチで熱唱しました。

宮沢和史の歌唱力について

奄美民謡を意味する本来の『島唄』では、グィンと言われる独特のコブシとファルセット(裏声)を多用するという、奄美地方にしかない独特の歌唱法が用いられます。

ちなみに、奄美出身の代表的な歌手と言えば…元ちとせさんや中孝介さんなどが挙げられます。参考までにこの2人の代表曲の動画を貼り付けておきましょう。

元ちとせ - ワダツミの木 - YouTube

出典:YouTube

中 孝介 『花』Music Video 2016ver. - YouTube

出典:YouTube

宮沢和史さんも高音は、ミックスボイスは使わず、ファルセットを多用する歌唱法であり、沖縄音楽の特徴を積極的に取り入れていることから、本土の人が「島唄」を聴くと、そこはかとない沖縄らしさを感じます。

そのため、現在でも宮沢和史さんが沖縄出身のミュージシャンだと勘違いしている人も少なからずいるようです。

しかし、宮沢和史さんは奄美出身ではないので、本来の「奄美民謡」とは一線を画しており、地声音域を主体に低音から中音にかけて男らしくも優しく歌い上げます。

こと宮沢和史さんに関しては、歌唱力うんぬんと言うよりも、その魂を込めた歌唱法が幅広い層に人気を得ているようですね。

最後に、そんな宮沢和史さんの「島唄」に関するネットの声を集めてみると…

・ この人が沖縄の人じゃないって知った時は衝撃的だったなぁ

・ 心から歌ってる本当に歌の歌い方をわかってる人がする事だ

・ ホントの意味を聞いた時すごい大切な歌だということを知った

・ この歌詞に込められた本当の意味を見ながら聴きました。
平成が終わり令和になってもこの歌だけは絶対に引き継いでいかなければならないですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

・沖縄出身ではない宮沢和史さんがなぜ「島唄」を作ったのか?
・島唄が全国的にヒットする一方で、地元沖縄で批判の声が相次いだ理由とは?
・「島唄オリジナル・ヴァージョン」が全国発売されたきっかけとは?

沖縄を舞台にしたTHE BOOMの名曲「島唄」にまつわるこれらの疑問と、宮沢和史さんの歌唱力についてまとめてみました。

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