砂川涼子は日本のソプラノ歌手で、日本を代表するプリマドンナの一人です。プッチーニ「ラ・ボエーム」のミミ、「トゥーランドット」のリュー、ビゼー「カルメン」のミカエラなどイタリア・フランス系のオペラに当たり役が多い歌手ですが、2014年、びわ湖ホールにおけるコルンゴルト「死の都」のマリー/マリエッタ（一人二役）を皮切りに本格的にドイツ系のオペラへ進出し、活躍の幅を拡げています。

伊・ミラノと独・ミュンヘンに留学し、プラシド・ドミンゴ主催の国際オペラ・コンクール〈オペラリア〉など国内外のコンクールで上位入賞を果たします。ワシントン・ナショナル・オペラで米デビュー、以来、ロサンゼルス・オペラ、ドレスデン国立歌劇場、トリノ王立歌劇場などの数々の演目に出演し、国際的な評価を獲得。ワシントン・アワードをはじめ、受賞歴も多数にのぼります。

ウィーン在住の日本人オペラ歌手で、10代で単身渡欧し、類いまれなコロラトゥーラの才能に注目され、ウィーンで本格的に声楽を学びます。22歳の時、スイス・ベルンの州立歌劇場において「フィガロの結婚」でソリスト・デビューすると、日本人初、最年少での同歌劇場デビューとして大きな話題を呼びます。翌年、国際ベルヴェデーレ・オペラ・オペレッタ・コンクールではオーストリア代表として本選出場、ブルガリア・ブルガス国立歌劇場でのヴェルディ「リゴレット」のヒロイン役デビューでは高い評価を受け、成功をおさめます。以降、ブエノスアイレス、ジュネーヴほか世界各地で賞賛されます。