1995年に結成されたKiroro。
玉城千春と金城綾乃の二人は、共に沖縄県出身で、沖縄県立読谷高等学校の同級生として出会いました。

玉城千春が高校時代に放課後の音楽室でオリジナル曲をアカペラで歌っていたところ、それを見かけた金城綾乃が伴奏をつけて遊ぶようになったのがKiroro結成のきっかけです。

高校時代からの仲であり、元々は友人関係だったというKiroroは、そんな青春時代を経て大ヒットを連発する人気グループになりました。

二人はKiroroとしてデビューしてからも仲の良い素敵な関係を築いています。
NHK朝ドラ「ちゅらさん」の主題歌に起用されたシングル「Best Friend」は、玉城千春が金城綾乃への想いを込めて作った曲です。

「Best Friend」発売当時、ボーカルの玉城千春は歌手の命とも言える喉を痛めていた時期で、デビューしてから最もつらい日々を過ごしていました。

そんな時に金城綾乃が励まし、慰めてくれたことで「頑張ってこられたのはアヤ（金城綾乃）がいてくれたからだ」と感じ、色々な出来事を振り返りながら作った曲だといいます。

歌詞にも表現されている通り、Kiroroにとってお互いは欠かすことのできない大切な存在であることが窺えますね。

Kiroroはこれまで、幾度かの活動休止をしながら現在まで活動を続けています。

活動休止の理由とは一体何なのか、そして現在はどんな活動をしているのかチェックしていきましょう。

メジャーデビューから3年後の2001年、KiroroがNHK紅白歌合戦出場を最後に活動休止することを発表しました。

活動休止の理由は、ボーカル・玉城千春の喉の不調です。
喉を痛めて満足に歌えない状態が続いており、診察を受けたところ「出血性声帯炎」であることが判明。
活動休止して治療を受けることになりました。

2001年の活動休止後、年に1～2作のペースで新曲を出しながら度々活動を続けてきたKiroroですが、2005年頃から再び活動休止が多くなります。

この活動休止は、同じ年に玉城千春・金城綾乃それぞれが結婚し、出産・育児に専念したことが理由です。

玉城千春は2005年に結婚し、2006年に第一子となる長男を出産。2007年と2009年には女の子を出産し現在までに3人の子供に恵まれています。

金城綾乃も同じく2005年に結婚し、同年に第一子となる長女を出産。2009年と2011年に男の子を出産し、玉城千春と同じく3人の子供に恵まれました。

2005年から2011年にかけて妊娠・出産を繰り返していたため、音楽活動に専念することができずに活動休止していました。

その後、2011年に玉城千春は喉の治療が落ち着いたことで、ソロデビューシングル「神様」をリリースして本格的に音楽活動に復帰しました。

活動休止と不定期での楽曲リリースを繰り返し、ゆっくりとしたペースで現在まで活動してきたKiroro。

Kiroroとしての音楽活動は、シングルは2009年以来リリースがなく、オリジナルアルバムも2005年以降長らくリリースがありませんでしたが、デビュー20周年の2018年に13年ぶりとなるオリジナルアルバム「アイハベル」を発売しました。

このアルバムはデビュー20周年を記念したKiroroによるセルフプロデュースアルバムで、沖縄の言葉で〝美しい蝶〟を意味する「アイハベル」がアルバムタイトルになりました。

さらにこのアルバムを引っ提げて2018年5月から全国5都市を回るツアーも開催され、長らく不定期での活動となっていたKiroroが本格再始動を果たしたのです。

現在、Kiroroはそれぞれソロ活動にも力を入れています。

2021年7月には玉城千春の配信シングル「命の樹」がリリースされました。
この楽曲は玉城千春の母校・沖縄県の読谷中学校に実在する桜の木をモチーフに制作されたもので、10年ぶりのソロ作品としてリリースされました。

金城綾乃も精力的にソロ活動に取り組んでおり、2021年3月には東日本大震災の津波に見舞われながらも奇跡的に蘇った「奇跡のピアノ」をモチーフにしたソロ曲「奇跡のピアノ」をリリースしました。

また、2021年8月にはKiroroの公式YouTubeチャンネル「Kiroro official channel」にて、子供と一緒に楽しめる「キロロあやののあそびうた」 のミュージックビデオ全10曲が公開されています。