名前：森田 童子（もりた どうじ）
生年月日：1952年1月15日
出身地：東京都
職業：シンガーソングライター

森田童子は1970年代から1980年代にかけて活躍したシンガーソングライター。メジャーデビューしたのは1975年の「さよなら ぼくの ともだち」で、その後は1983年までに7枚のアルバムと4枚のシングルをリリースしています。

そして、1984年に新宿ロフトで行われたライブを最後に活動休止となり、以降復帰することはありませんでした。

森田童子の活動休止については何も語られておらず、突然の活動休止に多くのファンが衝撃を受けました。ただ、活動休止後に結婚したことはわかっていて、結婚して家庭に入るために音楽活動を辞めたのではないかと思われます。

また、活動休止時には彼女の口から「引退」といった言葉もなく、その後は一切表舞台に姿を見せることはありませんでした。

森田童子はシンガーソングライターとして人気を集めていましたが、当時は素顔を決して見せることなく、いつもサングラスを着用。さらにテレビ出演は一切せず、メディア出演はラジオのみだったのだそうです。

また、活動名である「森田童子」は本名ではなく、本名が明かされることはありませんでした。

森田童子はその生い立ちが一切不明となっていて、幼少期や学生時代をどのように過ごしていたのかはわかっていません。ただ、当時の家庭は大変だったことがわかっていて、複雑な家庭環境に苦しんだ時期があったのではないかと思われます。

森田童子はメジャーデビューする2年前の1973年からシンガーソングライターとしての活動を始めていて、当時はライブハウスを中心に音楽活動をしていました。デビュー後もそのスタイルは変わらず、基本的に彼女の生歌はライブハウスでしか聴くことはできませんでした。

森田童子はシンガーソングライターを辞めたあと、当時マネージャーだった男性と結婚したようで、その後は子供も出産。一般人の主婦として家事や育児に追われる日々を送り、歌手としての活動復帰することはありませんでした。

森田童子の1976年の楽曲「ぼくたちの失敗」は1993年のドラマ「高校教師」の主題歌に起用され、17年ぶりにリバイバルヒットとなりました。このドラマの主題歌に起用されたのは脚本家の野島伸司が彼女の歌をライブで聴いたのがきっかけとなっていて、このときはミリオンセラーに迫る勢いの爆発的なヒットとなったようです。

森田童子は2010年に朝日新聞から取材を受けていて、このときは「なぜ活動しないのか？」と聞かれ、「近しい人物の死去による精神的ショックと、自身の持病により活動が困難な状況」と語っていました。彼女がどういった持病を患っていたのかはわかっていませんが、このインタビューの前年に旦那を失くし、そのショックを抱えていたのは間違いありません。

森田童子は2018年4月24日に心不全で死去したことが日本音楽著作権協会（JASRAC）から発表され話題になりました。享年65歳でした。彼女は自宅で亡くなったようで、遺族から日本音楽著作権協会へ連絡が入り判明したのだとか。

生前は体調を崩して入退院を繰り返していたようで、亡くなったのは退院後すぐのことだったようです。

森田童子の実家の家族構成は父親と母親、そして祖母と一緒に暮らしていたことがわかっています。実家は様々な事業を営んでいたようですが、決して裕福ではなく、借金まみれの日々だったのだとか。

また、祖母は病気で半身不随ということもあり、母親は祖母の介護をするなど苦労は絶えなかったのだとか。

森田童子の父親は事業を営んでいたものの、多額の借金も抱えていたようで、借金を返すために事業を立ち上げてもすぐにつぶしてしまうような人だったのだとか。

ちなみに彼女が作った借金の総額は10億円に近いほどだったようで、家計はつねに火の車だったのだそうです。

森田童子の父親は「中西正一」という名前で、第二次世界大戦中には特攻隊として活動していたことがわかっています。ただ、戦争では特攻隊であったのにも関わらず生き残り、戦争から帰ったあとはまるで別人のように性格が変わってしまったのだそうです。

ただ、家の家長として母親の面倒だけは見ていたようで、荒れた生活を送りながらも母親への想いは強かったようです。

森田童子の父親・中西正一の顔写真はネット上にはこちらの一点しかないようです。

森田童子の母親については詳しいことはわかっていません。ただ、当時は祖母の介護をしていたことはわかっていて、とてもよくできた女性だったのだそうです。

父親の兄弟には小説家として有名ななかにし礼がいたことがわかっています。なかにし礼が叔父であることが発覚したのは森田童子の死後で、当時は一緒に暮らしていたこともわかっています。ちなみに父親である中西正一と叔父であるなかにし礼は14歳も年が離れていたようで、幼少期の頃は家族揃って満州で暮らしていたのだそうです。

名前：中西 禮三（なかにし れいぞう）
生年月日：1938年9月2日
出身地：満州国
職業：小説家、作詞家

森田童子の叔父・なかにし礼は彼女の父親の借金の大半を肩代わりしていたことがわかっていて、当時は一緒に同居していたのだとか。この頃のなかにし礼は作詞家として大きな成功を収めていたようで、収入は大きかったものの、借金返済と兄がお金を使い込むことでお金はあまり残らなかったのだそうです。

このときの様子は彼の小説「兄弟」にて綴られていて、この作品はのちにビートたけし、豊川悦司主演でドラマ化もされました。

なかにし礼は森田童子がデビューした頃にはすでに作詞家として大きな成功を収めていて、当時は彼女のことを高く評価していたのだとか。ですが、森田童子は「叔父の七光りで世に出たくない」という強い思いを抱いていたようで、その結果2人の関係は伏せられることに。また、森田童子が素性を明かさなかった理由もなかにし礼との関係を知られないようにするためだと思われます。