ザ・ルースターズはメンバー脱退後は新メンバーを加えながら活動を続けていましたが、1988年にバンドは解散。同年7月に渋谷公会堂にてラストライブを行い、このときは初期メンバーの大江慎也、井上富雄、池畑潤二も参加し、往年のファンを沸かせて有終の美を飾りました。ちなみに初期メンバーが参加したのはライブ終わりのアンコールで、このときは初期の曲「C.M.C」を披露していました。

ザ・ルースターズは1988年に惜しまれつつ解散してしまいましたが、その理由は一体何だったのでしょうか？じつは彼らの詳しい解散理由というのはわかっておらず、今も謎のままとなっています。

ただ、彼らは初期メンバーの井上富雄と池畑潤二が脱退し、さらにボーカルの大江慎也が休業中ということもあって当時のメンツで音楽ができなかったことが要因ではないかと見られています。

ザ・ルースターズは1988年に一度解散しましたが、2004年に行われたフジロックフェスティバルに初期メンバー4人が参戦。このライブが彼らにとって正式なラストライブとなり、1日の限りの再結成ということもあって多くのファンが詰めかけました。

大江慎也はザ・ルースターズの解散前にソロ歌手としてデビュー。同時期に結婚したこともあって音楽活動と並行して家庭教師や皿洗い、運送屋などでアルバイトを始めます。

その後は「大江慎也＋ONES」というグループを結成し、音楽活動を本格化させていきました。

大江慎也は2000年に激しい下血が出て病院へ運ばれ、重度の「潰瘍性大腸炎」と診断を受けます。その後は手術で大腸の全摘出を行い、人工肛門を形成。

その後は通常のトイレでの排便は困難となり、身体障害者手帳の交付を受け、何度も入院と手術を繰り返したのだそうです。

結成から解散までザ・ルースターズで活動していた花田裕之は、ザ・ルースターズの解散後にソロ歌手へ転向。毎年のように新曲をリリースし、歌手として順調なスタートを切ります。

さらに彼はファッションデザイナーの山本耀司のショーでモデルまで務めるようになり、音楽以外の分野にも活躍の場を広げました。

井上富雄はザ・ルースターズ脱退後、1989年まで自身のバンド「ブルー・トニック」で活動。その後はベーシストとして数多くのミュージシャンとセッションを行い、経験と実績を重ねていきました。

他にも音楽プロデューサーとしても活動しているようで、これまでに様々なアーティストを手掛けてきたのだそうです。

池畑潤二はザ・ルースターズを脱退したあとは「ZERO SPECTER」というバンドを結成して活動。その後はセッションドラマーとして活躍するようになり、数多くのミュージシャンのセッションに参加しました。彼がサポートしたアーティストには布袋寅泰や吉川晃司、トータス松本に椎名林檎などがいます。

ザ・ルースターズの元メンバー花田裕之、井上富雄、池畑潤二の3人は1994年に「ROCK'N'ROLL GYPSIES」というバンドを結成。これは花田裕之が中心となって結成されたもので、彼がギター・ボーカルを担当。

さらに1983年にザ・ルースターズへ加入した下山淳もメンバーとなり、4人で再び本格的な活動を始めました。

ザ・ルースターズは2009年8月の「TokyoNightShow」にて初期メンバー4人でライブを行い、一夜限りの再結成を果たします。同年12月に行われた「MUSIC COMPLEX2009」でも一夜限りの再結成を果たし、不定期ながら活動を再開することが話題になりました。これ以降は様々なフェスや音楽イベントに参加することとなり、公式Twitterでの情報発信もスタートしました。

ザ・ルースターズの大江慎也は現在もアーティストとしての活動を続けていて、「Shinya Oe And Mothers Sunshine」というバンドを結成しています。

ザ・ルースターズ時代は苦労も多く、一時は大腸の全摘出もありましたが、現在は完全復活を遂げ、第一線での活動を続けています。

花田裕之は現在もソロアーティストとしての活動を続けていて、精力的なライブ活動を行っています。また、井上富雄、池畑潤二と一緒に結成した「ROCK'N'ROLL GYPSIES」での活動も続けていて、様々なバンドセッションにも参加しているようです。

井上富雄も現在はソロでの活動が中心となっていて、2021年にはソロアルバム「遠ざかる我が家」をリリースしたばかりです。また、新曲リリースやライブ活動も積極的に行っていて、アーティストとしてはまだまだ衰え知らずです。

他にもアーティストのプロデュースや楽曲提供、レコーディングの参加も行っていて、幅広い活躍を見せています。

池畑潤二も他のメンバーと同じく現在もソロ活動を行っていて、ドラマーとして数多くのバンドセッションに参加しています。中でも「フジロック」での活躍が多く、毎年そのときだけのバンドを結成し、ファンを大きく盛り上げています。

今後もまだまだフジロックへの参加は続くものと思われ、ドラムテクニックも未だに健在です。