大瀧詠一は亡くなった当日、食事を終えて夫婦でのんびりしていたのだとか。このとき彼の嫁は「りんごでも食べるかな」と思い、りんごをむいていると突然大声で「ママ！ありがとう！」と聞こえたのだそうです。びっくりして彼のほうを振り返るとすでにぐったりしていたようで、顔面蒼白になっていたと明かされました。

大瀧詠一は1970年代から1980年代前半にかけてシンガーソングライターとしての活躍を見せていましたが、1980年代後半に入ってからは作詞・作曲やプロデューサーとしての活動が中心になっていきました。

1994年にはソニーレコードの子会社であるレーベル「Oo Records」の取締役にも就任し、日本の音楽界を裏から支えていました。

大瀧詠一は1997年に12年ぶりとなる新曲「幸せな結末」をリリース。この楽曲は木村拓哉と松たか子が主演を務めたドラマ「ラブジェネレーション」の主題歌に起用され、ドラマのヒットもあってミリオンセラーを達成しました。

大瀧詠一は2000年代に入ると旧譜のリマスタリングや音源復刻監修、過去のラジオ番組のリマスター放送などを始め、独自の試みを行うようになりました。

その一方で音楽活動は続けていて、2003年には6年ぶりのシングル「恋するふたり」をリリース。同楽曲はドラマ「東京ラブ・シネマ」に起用され、大ヒットとなりました。

大瀧詠一は2011年3月11日の東日本大震災にて地元・岩手県も被害に遭い、このときは当時の友人や親せきの安否を確認するなどを行い、被災した友人たちに自身のCDなどを届けて励ましていたのだそうです。

彼の死後は地元岩手県で追悼のラジオ放送なども行われていて、岩手県内の被災者には大瀧詠一に救われた人は多いのだとか。

大瀧詠一は亡くなった当日も普段と変わらない様子で仕事をしていたようで、いつもどおりスタジオにも顔を見せていたのだそうです。そのため、晩年も活動自体は行っていたことが伺え、決して衰えなどは見せていなかったのだとか。

大瀧詠一は死後も人気が衰えておらず、2022年3月にはアルバム「NIAGARA TRIANGLE Vol.2 40th Anniversary Edition」がリリースされ話題になりました。

このアルバムは1982年に大瀧詠一のレーベルからリリースされた「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」の40周年を記念して発売されたもので、ファン必聴の内容になっています。