しかし両親に浮き沈みの激しい芸能人との交際を反対された箱崎幸子さんは、半ば家出状態でいわきを飛び出し、箱崎晋一郎さんの元へ飛んでいったのです。

その後、『抱擁』のヒットによりで再び脚光を浴びた箱崎晋一郎さんでしたが、それも一時なものに過ぎなかったため、結婚までに時間がかかり、ようやく結婚出来たのは箱崎幸子さんが家を飛び出してから6年後の『抱擁』がリバイバルヒットした1980年だったのです。

ですが幸せは長く続かず、抱擁のヒットも単発で長い低迷期が訪れた箱崎晋一郎さんは、副業として始めたアクセサリー店も倒産し経済的にも追い詰められると、自律神経失調症と診断されたのです。

その後、『東京運河』が発売されるとオリコンチャートで47位と大ヒットを記録するも、非情にも箱崎晋一郎さんは1988年夏に43歳という若さで死去したのです。

こうして43歳という若さで死去した箱崎晋一郎さんの死因は、‟沈黙の臓器”と呼ばれている『肝臓癌』で、発覚当時はすでに体中に転移していたそうです。

『悔しい』という言葉を残して箱崎晋一郎さんが死去したため、箱崎幸子さんは‟身体は無くなっても歌だけは死なせない！『東京運河』をヒットさせたい！”と強く思ったのです。

そして週2回のレッスンを受けながら1994年に自主制作で念願のCDをリリースした箱崎幸子さんは、新宿のクラブで歌いながら働き、一人で営業先にも出向くなど活動を続けたのです。

やがて、‟歌を愛する人たちにきてもらいたい”として1995年に赤坂に『ラウンジ エンブレイス（抱擁）』をオープンした箱崎幸子さんは、徳光和夫さんをはじめ、生前に箱崎晋一郎さんと親交があった人たちが訪れ、大繁盛したのです。

こうして箱崎晋一郎さんと結婚するもわずか8年で死別した箱崎幸子さんには、年齢などは不明ですが1男2女の3人の子供がいます。

そんな箱崎幸子さんはいわきに『抱擁』をオープン後は、長女と共にお店を切り盛りしていたそうです。

※写真右）長女ルミさん