豊川誕は推定2歳だった1961年10月に兵庫県姫路市の路上に捨てられているところを保護されました。

その日は風が強い日で、大手前公園横にある骨董品店の目の前のベンチで男性から「ここで待ってなさい」と言われたまま置き去りにされたとのことです。

豊川誕は男性から言われた通りにずっと一人で待ち続けていたところ、近所のバーのママに発見されました。

発見した女性の証言によると、豊川誕の横にはメモ書きがあり、「児童相談所に連絡して下さい。この子が居ては働くことが出来ません。必ず迎えに来ますから…」と綴られていたといいます。

豊川誕が持っていた荷物はそのメモ書きと、子供用の浴衣、下着、果物だけで、名前や素性がわかるものはありませんでした。

保護した女性はそれから数日後に、発見場所のベンチの下に半紙で包まれた小さな大仏の置物が置いてあるのを発見したといいます。
この大仏を置いたのが誰かは判明していませんが、豊川誕を捨てた親が息子の身を案じて最後に置いていったものかもしれません。

その後、ジャニーズ事務所からアイドルとしてデビューした豊川誕は、1977年に雑誌「週刊明星」の特集で保護してくれた女性と16年ぶりに再会しました。

豊川誕は小学校3年生の時から、年に2回だけ1週間ほど里親の元で過ごす「短期里子」の制度を始め、兵庫県相生市にある夫婦の里子となりました。

その後、中学入学と同時に正式に里子となり、夫婦の元に移住して相生市内の中学に通い始めました。

しかし豊川誕は一人で生きていくことを選び、中学卒業と同時に里親の元を離れました。

そのため豊川誕と里親夫婦が一つ屋根の下で共に過ごした時間は約3年間と短く、それ以降はほとんど親子の交流はなかったようです。

アイドルデビュー後の1977年、雑誌「週刊セブンティーン」の特集で豊川誕が里親の家に出向き、3年ぶりに再会した様子が掲載されました。
しかしその後は2008年まで対面の機会はなく、2008年6月に約31年ぶりに里親の母と再会したことが明かされました。里親の父の方は2006年に亡くなっています。

ジャニーズ事務所からアイドルデビューしたことで人気者になった豊川誕は、売り出し文句が「天涯の孤児」だったことから、実の両親に捨てられたことは周知の事実でした。

そのため人気が上がるにつれて「私が実の母親です」と名乗る偽者が大勢現れ、雑誌「週刊明星」でも〝天涯の孤児・豊川誕に父母がゾロゾロ登場！〟と報じられるほどになりました。

テレビ番組でも実の両親を捜索する企画などが行われましたが、結局見つかることはなく、豊川誕は「もう実の親に会いたいとは思いません」と語りました。

1975年末、雑誌「明星」の出版社である集英社に一人の女性からコンタクトがあり、それが豊川誕の実の母親として有力視されたことがわかりました。

集英社のジャニーズ担当編集者が実際にその女性と対面し、その顔が豊川誕そっくりだったことが印象に残っていると明かしています。

母親とみられる女性は豊川誕を捨てた経緯について、父親のいない子として生んだこと、本当の名前は「ひろし」であることを明かしました。

この女性と豊川誕は双方の意思により実際に対面することはありませんでしたが、母親から息子に宛てた手紙を預かり、その手紙は「月刊明星」の1976年6月号に掲載されました。

ここからは豊川誕の結婚歴、嫁の情報をお届けします。

豊川誕はこれまでに1度の結婚歴があり、子供は妻ではない女性との間に息子が1人誕生しています。

豊川誕は結婚する前から数々の女性と浮名を流してきました。

ジャニーズ事務所在籍時の17歳の時には、メンバー全員がハーフという設定で人気を博したアイドルグループ「ゴールデン・ハーフ」の派生グループ「ゴールデン・ハーフ・スペシャル」のメンバー・リンダと交際し、同棲生活を送っていました。

現役アイドルにも関わらずアイドル同士で交際していたことで、雑誌「週刊平凡」が熱愛をスクープしてツーショット写真も撮られてしまいましたが、当時のマネージャーが200万円を払ってスキャンダルを揉み消したという情報が残っています。

また、女優の芦川よしみ、歌手の三東ルシアとの交際も発覚しましたが、どの有名人とも結婚には至りませんでした。

豊川誕はジャニーズ事務所を離れた後、人気低迷時に覚せい剤・暴行・詐欺などで逮捕された経験があります。

この時に仮釈放されるために名前を変える必要が生じ、豊川誕の往年のファンだった一般女性と形だけの結婚に至り、婿入りする形で苗字を変えました。

この結婚は形だけだったため豊川誕が仮釈放となった後すぐに離婚しましたが、豊川誕は現在もその時の苗字を変えておらず、現在も元嫁の「下薗（しもぞの）」の姓を使い続けています。

豊川誕には子供が1人いますが、子供の母親とは結婚していません。

現役アイドル時代にディスコで出会った銀座ホステスと深い仲になり、1983年6月26日に第一子となる男児が誕生しましたが、相手とは結婚することなく、子供と一緒に暮らしたのは生後半年までの間だけでした。

豊川誕は銀座ホステスとの間に息子が1人おり、籍は入れていないものの親子の交流は今も続いていることが判明しています。

一時期は自身の古巣であるジャニーズ事務所に入所させようとしたこともあるようですが、それが叶わなかったため自身が設立した芸能事務所に所属させました。

芸能事務所には俳優の名目で所属させましたが、実際に俳優として活動することはなかったといいます。

豊川誕の息子は、東京都中野区にある「織田調理師専門学校」を卒業しました。
卒業後は調理師ではなくホストになり、新宿区歌舞伎町のホストクラブ「club spirit」に勤務。
3ヶ月連続でNo.1になる人気を獲得しましたが、ホストクラブは1年ほどで退職しました。

その後、息子は飲食店経営を手掛ける株式会社「さかずき」に入社し、2013年4月に新宿区歌舞伎町にオープンした飲食店「SHOW RESTAURANT nest」の店長になりました。

現在は同社が2021年3月に新たにオープンした飲食店「クラフトビール 新宿エール」に異動となり、現在も同店の店長として勤務しています。

豊川誕は自身の公式ブログで息子が働く店に遊びに行ったことを報告しており、2022年に「息子が働いてる店に行って来ました」「凄く忙しそうに働き、よく仕事を頑張ってるところを見て、大変感心しました」と綴りました。

豊川誕はジャニーズ退所後、2011年1月21日に約30年ぶりとなるシングル「愛は咲き頃」をリリースし、現在も歌手活動を行なっています。

しかしコロナ禍を経て歌を歌う場所がなくなったことで、63歳だった2022年4月24日に自身のブログで「プロ歌手を辞退します」と宣言し、歌手としての活動から引退することを伝えました。

ただ、その後もブログで「芸能関係者の方々からパーティーなどで呼んで頂ける時は、芸能界で言う、アゴ、足、枕（※食費・交通費・宿泊費のこと）で行きますよ、チップくれるんだっら尚更行きますけどね～」と綴っているため、時と場合によっては歌手として活動することもあるようです。

豊川誕は現在もブログを更新し続けており、毎回かなりの長文で近況が綴られているので、気になった方はぜひブログをチェックしてみてください。