笠置シヅ子の娘・亀井エイ子は幼い頃に一度誘拐事件が起きていて、当時はスターの子供の誘拐事件ということもあって大きな話題になりました。当時の彼女は小学校の入学直前だったようで、何度も脅迫を受けていたことがわかっています。

笠置シヅ子は1954年3月31日に自宅に脅迫文が届きます。その中には「自分たちの結社に金がいるから天神橋下に6万円を置け。さもなければ一人娘を殺す」と書かれてしました。

この脅迫文から彼女はすぐに警察に連絡を入れ、捜査が始まることとなりました。

笠置シヅ子は娘の誘拐をほのめかす脅迫をその後も計9回も受けていて、当時は逆探知もできなかったため、警察がテープレコーダーで電話のやり取りを録音して捜査していたのだそうです。

このときは自由が丘駅でお金の受け渡しをする支持を受けることになり、犯人の元へ行くことになります。

笠置シヅ子は犯人と金銭の受け渡しを約束すると、自由が丘駅へと向かいます。このときは周囲の人に紛れて多数の警察官も現場に足を運んでいて、犯人確保を行うことに。

結果、犯人には無事に取り押さえられ、娘が誘拐されることはありませんでした。

笠置シヅ子の娘の誘拐事件の犯人は「横田武夫」という人物。彼の当時の年齢は30歳で、無職だったのだとか。このときは当時の新聞で犯人と受け渡しの事務員の姿が写真に撮られて掲載されていたようで、まるで映画のワンシーンのようだったのだそうです。

笠置シヅ子の娘の誘拐事件の犯人の動機は「お金が欲しかった」というもの。じつはこの犯人、当時は結婚することが決まっていたようですが、失業してしまい、困り果てた結果のこの事件だったのだとか。ちなみに彼が要求していた金額6万円は現在の価値で200万円ほどなんだそうです。

笠置シヅ子の娘の誘拐事件にはじつは共犯者もいたとされています。これは脅迫電話の中で、犯人以外の男の声が聞こえたことが要因となっています。ただ、この共犯者についてはその他の情報が無く、おそらく逮捕もされていないとされています。

笠置シヅ子の娘の誘拐事件が起きた理由についてはいくつかあるようで、時代背景も要因のひとつだったと思われます。当時の彼女は誰もが知る大スターであり、さらに高度経済成長が始まった頃ということもあって一般人は貧乏な人が多かったのだそうです。

そのため、お金欲しさの犯罪はとても多かったようで、それゆえに彼女がターゲットにされてしまったことが伺えます。

笠置シヅ子の娘の誘拐事件が起きた頃は芸能人の住所や連絡先は一般向けに公開されていたようで、これはファンレターなどを送るためのものだったようです。

ただ、一般向けに公開されていたため、誰でも簡単に個人情報を特定でき、それゆえに脅迫文を送りつけたり、脅迫電話をするのが容易だったのだとか。

笠置シヅ子は娘の誘拐事件が起きた当時は日本国内では誰もが知るほどのトップスターであり、莫大な収入を得ていたのは簡単に想像がつきます。

さらに当時は長者番付として高額納税者の名前や金額が公開されていて、彼女は当時都内で2位の高額納税者だったこともあり、ターゲットにされてしまったと思われます。

笠置シヅ子は娘の誘拐事件で話題になりましたが、当時は芸能人の子供の誘拐事件が頻発していた頃でもあり、彼女事件以降も色々な誘拐事件が起きています。

そのため、犯人もこの流行りに乗った可能性も考えられ、勢いに任せて脅迫文を送ったのではないかと見られています。

笠置シヅ子は2024年になった現在も根強い人気を誇っていて、その楽曲や当時の映像はテレビやネットなどでも数多く確認することができます。

また、彼女を題材にした作品も多く、現在までその人気は衰えていません。

笠置シヅ子は2023年にNHKにてその生涯をモデルにしたドラマ「ブギウギ」が放送され、その中で女優の趣里が彼女を演じたことが大きな話題となりました。このときはまるで生き写しのような姿を披露していて、幅広い世代に笠置シヅ子という女性を知らしめることとなりました。

笠置シヅ子の娘・亀井エイ子は現在も健在のようで、2021年頃に一度テレビにも出演したことがあったのだそうです。ただ、彼女は芸能人ではなく、一般人であり、とくにどういった活動をしているのかはわかっていません。

笠置シヅ子の孫については情報がなく、娘の亀井エイ子が結婚しているのかどうかもわかっていません。