小泉今日子はデビュー時は元々聖子ちゃんカットであり、王道のアイドルスタイルを貫いていました。当時のキャッチフレーズは「微笑少女。君の笑顔が好きだ」で、同期には堀ちえみ、松本伊代、三田寛子、早見優、石川秀美、中森明菜、シブがき隊などがいる「花の82年組」と呼ばれました。

小泉今日子は17歳になったある日、それまで続けていた聖子ちゃんカットを無断でベリーショートに変えてしまい、周囲のスタッフを慌てさせたことがありました。ただ、このベリーショートは多くのファンにすぐに受け入れられ、それまでとは違った新たなアイドル像を作り上げることになりました。

小泉今日子が突然ベリーショートにしたことは当然仕事にも影響が出ていて、当時イメージキャラクターになっていたアイドル雑誌「DUNK」では急遽それまで練っていたコンセプトが変更され、ボーイッシュな学ラン姿などが披露されることに。

ですが、ベリーショート自体はとても好評で、その後にリリースしたシングル「まっ赤な女の子」はオリコン8位にランクインし、同じ年にはドラマ「あんみつ姫」の主演を掴むなど、絶大な注目を集めました。

小泉今日子はベリーショート事件がとても印象的ですが、彼女が髪の毛をバッサリ切った理由は一体何だったのでしょうか？

これについては本人が「グレるため」だと明かしていて、そうすることで自分の意思を示したかったのだそうです。

小泉今日子はベリーショートにしたあとは奇抜な衣装が増えるようになり、アイドルとしては独自の雰囲気を醸し出し、彼女という存在はより際立つように。

当時は彼女が自ら衣装を選んでいたようで、そうした彼女の行動は「自分をちゃんと主張している」と絶賛されていたようです。

小泉今日子がアイドルを目指したのは「芸能界ってどんなとこだろ？」という興味本位からで、アイドルになってからはすぐに人気も集まり、次第に「こんな生半可な気持ちじゃ・・・」と悩むように。

その後は「なんでアイドルってみんな同じ髪型なんだろ？」と疑問に思うようになり、気が付くと「辞めたい」と感じるようになったのだとか。

小泉今日子はアイドルとしての活動悩んだ末、「辞めるなら素の自分を出してからにしよう」と思い立ち、「どうせならグレてから地元に帰ってやる」と考えるように。

その結果、彼女はそれまで続けていた聖子ちゃんカットを誰にも相談せず、ベリーショートにしてしまいました。

小泉今日子はじつはベリーショートにする直前、事務所社長に「これから美容院に行ってきます。ちょっと短く切ってきますね」とだけ伝えていたのだそうです。

当然社長も「いいよ」と告げたようですが、事務所に帰ってくると、その短すぎる髪型に社長は驚いて立ち上がると、よろめいたと言われています。