名前：奥村チヨ（おくむらちよ）
本名：金野智代（こんのちよ）
生年月日：1947年2月18日
出身地：大阪府池田市
職業：元歌手

奥村チヨさんはそのキュートなルックスと抜群の歌唱力で『恋の奴隷』や『終着駅』など多くのヒット曲を世に送り出し、昭和歌謡を支えた女性歌手として今も根強い人気を集めています。

大阪府池田市のサラリーマンの家庭で育った奥村チヨさんは、小学生の頃から歌を習い始めると、10歳頃にはのど自慢大会で優勝するなど、子供の頃から歌唱力が抜群だったのです

しかし当時は全く歌手になるつもりもなかった奥村チヨさんは、それ以降は人前で歌うことはありませんでしたが、高校在学中に知人が勝手に応募したオーディションに合格したため、小野薬品のドリンク剤「リキ・ホルモ」のCMソング『昨日、今日、明日』を1回限りとして歌ったのです。

そんな奥村チヨさんは高校卒業後は就職するつもりでいたようですが、CMソングがレコード会社の目に留まったことで卒業後に上京し、1965年に『あなたがいなくても』で歌手デビューしたのです。

そしてその後も立て続けに曲をリリースした奥村チヨさんは、同年にリリースした4thシングル『ごめんネ…ジロー』がヒットすると、その後も『北国の青い空』などをヒットさせ、1969年リリースの『恋の奴隷』は60万枚を超える大ヒットとなり、同年の紅白歌合戦にも初出場を果たしたのです。

そんな奥村チヨさんは同曲で隷属的に尽くすオンナを艶っぽく歌い上げ、“小悪魔”というキャッチフレーズまで付くと、その後も『恋泥棒』、『恋狂い』と恋三部作をリリースし、お色気路線が加速していったのです。

こうして恋三部作で人気歌手としての地位を確立した奥村チヨさんですが、『恋の奴隷』が男性に従属的な歌詞だったことから勝手にそのイメージがつき、当時は自宅周辺にまで熱狂的な男性ファンが押し寄せため、精神的にも追い込まれてしまったのです。

そこでその状況を打ち破ろうと1971年に『終着駅』をリリースした奥村チヨさんは、同曲が売れなかったら引退しようとまで決意しましたが、結果的に40万枚を売り上げる大ヒットを記録し、その年の紅白歌合戦にも出場を果たしたのです。