名前：加藤 和枝（かとう かずえ）
生年月日：1937年5月29日
出身地：神奈川県
職業：歌手、女優、実業家

美空ひばりは昭和に活躍した大スターの1人で、デビュー当初から「天才」と言われ絶大な人気を集めました。彼女の楽曲は今なお色褪せることなく、多くのファンを抱えています。

また、彼女は歌手としてだけでなく、女優としても活動していて、1949年の映画「のど自慢狂時代」に出演して以降、数多くの映画に出演した名女優としても知られています。

美空ひばりは子供の頃から非常に歌が上手かったようで、それに注目した母親が「青空楽団」を設立。8歳にして初舞台を踏んだ美空ひばりはその後は劇場への出演を続け、次第に注目の少女歌手となっていきます。

ただ、当時は彼女の存在に反発する大人も多かったようで、「子供らしくない」、「子供が大人の恋愛の歌を歌うなんて」と言われることが多かったようです。

美空ひばりは子供時代の歌手活動の流れで神戸の松竹劇場に出演していた際、当時の山口組3代目組長である田岡一雄に気に入られ、興行のサポートを受けていました。

彼女は田岡一雄のことを「おとうちゃん」と呼ぶこともあったようで、相当に親交が深かったことが伺えます。また、彼女の実弟も暴力団組員として活動していた時期があったようで、70年代にはこのことが問題となって活動に支障が出たこともあったのだとか。

美空ひばりは子供の頃から歌手として巡業していましたが、その頃に一度乗っていたバスが事故を起こして大怪我を負ったことがありました。これは高知県に巡業していた際、母親と一緒に乗っていたバスが前から来たトラックを避けようとして崖に転落。

この事故で彼女は鼻血を大量に流し気絶。ほとんど仮死状態だったようで、駆け付けた医師の治療によって何とか一命を取り留めました。

美空ひばりは1962年に俳優の小林旭と結婚していたことで知られています。ただ、2人の結婚生活はわずか2年で離婚になっていて、戸籍上は夫婦になっていなかったそうです。

その理由は彼女が母親が小林旭のことをあまり快く思っていなかったことが要因になっていて、結婚した当初から何かと2人の間に入って、2人きりの結婚生活はほとんどなかったのだとか。

ですが、小林旭は美空ひばりの魅力についてのちに語っていて、「結婚生活でのひばりは懸命によき妻を演じようとし、女としては最高だった」と明かしました。

美空ひばりには加藤和也という息子が1人いることがわかっていますが、彼は美空ひばりの実弟である「かとう哲也」の息子であることがわかっています。

加藤和也は生まれたときから叔母である美空ひばりに溺愛されていたようで、7歳のときに養子縁組をしています。その理由としては実弟のかとう哲也が暴力団員だったことが要因として挙げられていて、養子縁組する前から度々逮捕されることが多かったようです。

美空ひばりは1989年に52歳という若さで亡くなりました。2日後に行われた葬儀には4万2千人もの人が押し寄せ、生前親交があった多くの芸能人も集いました。

また、葬儀では北島三郎など、多くの歌手よって「川の流れのように」が歌われ、霊柩車が出発するときには多くのファンが沿道を埋め尽くしていました。

美空ひばりは若くして亡くなってしまいましたが、その死因は何だったのでしょうか？彼女の死因は「特発性間質性肺炎の悪化」とそれに伴う「呼吸不全」だと発表されていて、亡くなる10日前には病状が悪化して人工呼吸器を付けていたのだそうです。

美空ひばりの命日は「1989年6月24日」で、同日の「午前0時28分」に息をひき取りました。25日には通夜が行われ、26日の葬儀は彼女の自宅で執り行われたんだそうです。

美空ひばりは亡くなった1989年3月から呼吸器系の治療に専念するようになり、入退院を繰り返していたのだそうです。ただ、当時はマスコミから「もう歌えない」、「復活は無い」といった報道がされていたようで、彼女自身もかなり弱きになっていたのだそうです。

のちに当時の心境を彼女の妹が語っていて、「勢津子、私はまだ生きられるの？」と病床で涙を流しながら弱音を吐いたことがあったようです。