木山さんは30代後半から歌手活動を開始するという少し異色の経歴があります。
さらに、2019年までは会社員との二足の草鞋でした。

なぜ遅咲きの歌手になったのかというと、2004年に左側の甲状腺に悪性腫瘍が見つかりまました。
そして全摘出の手術を受けましたが、この際に声帯と繋がる神経（反回神経）を傷つけてしまう可能性がありました。

その為、手術が終わり声が出るように回復したときは夢だった歌手に挑戦しようと思ったそうです。

そして、声は残ったのでリハビリにより歌が歌えるように回復しました。
子供たちに自分の声をCDに残して聞かせたいと思うようになったんだとか。

そんな思いから2007年に日本テレビ系『歌スタ!!』に出演し、平井堅の「瞳をとじて」と追試でビリー・ジョエルの「Piano Man」を歌唱しました。さらに、楽曲「home」を制作し、番組内で最終プレゼンテーションするも結果は不合格でした。

この結果に木山さんは歌手になることを諦めようとしていました。
しかし、ウタイビトハンター（審査員）として参加していた多胡邦夫さんの目に留まり、説得されフルコーラスで仕上げ2度目のプレゼンテーションを行うと、2008年にシングル「home」でデビューを果たしました。

同年に第59回NHK紅白歌合戦に出場するなど一気に人気者になりました。

その後も、両親への感謝の気持ちを綴ったシングル「手紙」や「ネクストリボン～がんとの共生社会づくりを目指して～」プロジェクトのテーマ曲「幸せはここに」をリリースしています。

木山さん出身高校は、大阪府立大手前高等学校で偏差値は72とかなり賢い高校だといえるのではないでしょうか。木山さんの他にも多くの有名人の方が卒業されています。

・桂歌之助（2代目)(落語家)
・田中孝司(KDDI 代表取締役社長)
・佐伯石井遊佳(小説家)
・とも子(東京工業大学名誉教授)
・三田誠広(小説家)　他

高校を卒業した後は、大阪外国語大学外国語学部スペイン語専攻（現・大阪大学外国語学部）に進学しています。

歌手になったのが遅かったですが実は⼤学時代にもバンド活動を行っていました。
しかしプロとして活動することは難しいと断念したそうです。
その他にも、シナリオライターを目指していたようでアルバイトをしながら生活されていましたがそれ挫折し会社員になりました。

木山さんには4人の息子さんがいます。
若い頃は、「父親としてちゃんと稼ぎ、家族に不安を与えてはいけない」といった考えがあったそうです。

しかし、上記にも記載していますが甲状腺がんになったことで若いころの子育てへの考え方が変わり「家族のために全てを背負わなきゃ、という生き方はつらいなと。それからは、子どもたちにも『明日会社行きたくないなあ』」といった弱音を吐けるようになったそうです。

甲状腺がんを患ったことで子育てにへの考え方も変わり、なによりも若い頃からの夢だった歌手という夢も叶えることができた木山さん。

がんという病気は誰にとっても人生が変わってしまうほどの病気ですが、木山さんにとっても人生が変わる出来事だったのではないでしょうか。

木山さんがデビューした時は歌手と会社員の二足の草鞋というのは有名な話です。

その時、働いていた会社はリクルートメディアコミュニケーションズ（現・リクルートコミュニケーションズ）だそうです。
オーディションを受けていた時は課長だったようで、歌手活動は週末のみで平日は会社員として働いていていました。
しかし、2010年秋に「子供と過ごす時間を増やしたい」理由で残業の少ない会社に転職をしています。