名前：加瀬 邦彦（かせ くにひこ）
生年月日：1941年3月6日
没年月日：2015年4月20日
出身地：東京都

バンド「キャノンボール」「ザ・スパイダース」「ブルージーンズ」を経て、かねてより親交の深かった加山雄三が名付け親となったグループサウンズ「ザ・ワイルドワンズ」のメンバーとして活躍した加瀬邦彦。

「ザ・ワイルドワンズ」のメンバーとして1966年に「想い出の渚」でデビューし、その後日本のグループサウンズブームを牽引する人気を獲得しました。

長年にわたりミュージシャンとして音楽の道に生きてきた加瀬邦彦ですが、53歳の時に食道がんを患い、食道と胃の3分の2を摘出。
一時は音楽活動からの引退も危惧されましたが、諦めることなく表舞台に復帰し、2006年には「加瀬邦彦＆ザ・ワイルドワンズ」として日本武道館で結成40周年公演を成功させました。

病気から復活し生涯現役と思われた加瀬邦彦ですが、2014年に咽頭がんを患い、声帯切除の手術により歌手生命を断たれることに。

音楽活動の休止を発表した後、2015年4月21日に自宅で死亡しているところが発見されました。
死因は喉につけていた呼吸器を自ら塞いだと言われており、自殺によりこの世を去ったとされています。

その後、亡き父の後を継ぐ形で息子の加瀬友貴が「ザ・ワイルドワンズ」に加入し、現在も活動を続けています。

ここでは加瀬邦彦の家族と結婚についてまとめました。
実家や父親母親などの家族とのエピソード、結婚した嫁、そして長男・次男という二人の息子に恵まれた家庭についてもお届けします。

加瀬邦彦は東京生まれ東京育ちで、慶應義塾高校に通っていました。

高校1年生の時に実家が東京都から茅ヶ崎市に転居し、これが縁で当時慶應義塾大学2年生だった加山雄三と出会ってプライベートで親交を深めるようになります。

茅ヶ崎に実家がある加瀬邦彦は、2006年には茅ヶ崎商工会議所の60周年を記念した事業で「ザ・ワイルドワンズ」のメンバーとして茅ヶ崎市民文化会館で公演を行いました。

家族については父親の情報がほとんどなく、どのような家庭環境で育ったのかは不明です。
しかし慶應義塾高校に通っていたことからも父親はそれなりの収入を得る仕事をしており、裕福な実家で育ったものと思われます。

母親は2003年に亡くなりました。
母方の親戚が家で母親の若かりし頃の写真を発見して加瀬邦彦の事務所に送ると、加瀬邦彦本人から連絡があり、ライブへ招待されてフルーツ盛りをご馳走になったというエピソードが残されています。

その親戚と加瀬邦彦にはそれまで交流はなかったようですが、母親の写真を送ってくれたお礼にライブに招待し、加瀬邦彦本人が客席に出向いて挨拶をするという、礼儀正しく漢気のあるエピソードでした。

加瀬邦彦は34歳だった1975年に結婚しました。
嫁は加瀬邦彦より10歳年下で、客室乗務員をしていた一般女性です。

嫁との馴れ初めが衝撃的で、友人の紹介で初めて会ったその日に加瀬邦彦から「結婚を前提に付き合ってください」と告白。

まだ彼女のことを何も知らず、それでも直感でこの人とは良い家庭が築けそうだと感じて初対面でプロポーズしたとのことです。

加瀬邦彦と嫁は出会ってから数ヶ月後には結婚するというスピード婚でしたが、その後も良い夫婦関係を築き、二人の子供に恵まれました。

加瀬邦彦には二人の子供がいます。
二人とも息子で、父親・加瀬邦彦曰く息子はいい子に育ち、家族仲も良好だといいます。

長男は大学卒業後に大手電機会社に勤め始めましたが、入社8ヶ月で退社し、宇都宮で幼稚園の先生として働き始めました。

大手電機会社から幼稚園教諭への転身ということで父親の加瀬邦彦は収入の減少を心配したものの、長男は「子供たちを喜ばすことができれば質素な生活でいい」と語り、新たな人生をスタートさせました。

次男・加瀬友貴は、加瀬邦彦の家族の中でも父親の次に有名な存在です。

次男は銀座・コリドー街にあるライブハウス「KENNEDY HOUSE（ケネディハウス）」の代表を務めています。

ケネディハウスは加瀬邦彦が1983年に六本木で創業し、その後全国各地に店舗展開する人気店となったライブハウスで、銀座店のみとなった現在まで40年近い歴史を刻み続けてきた老舗です。

現在も「ザ・ワイルドワンズ」や加山雄三がライブを行うことで知られており、次男・加瀬友貴はそこの代表を勤めながら、父の後を継いで「ザ・ワイルドワンズ」のメンバーとしても活躍中です。