“ドリカムのベース”でお馴染みの中村正人さんは、DREAMS COME TRUEのほとんどの楽曲の編曲を担当する音楽プロデューサーであるとともに、所属事務所の社長も務めています。

また、とっても明るく社交的なキャラクターで知られている中村正人さんは、テレビやラジオに単独で出演する機会も多く、ドリカムのスポークスマン的役割も果たしています。

DREAMS COME TRUEのボーカルを務める吉田美和さんは、幼い頃から歌うことが大好きで、実は2歳の頃から将来は何となく歌手になると思っていたと言います。

そんな吉田美和さんは小学校1、2年生の頃から作曲を始めており、ドリカムの名曲「未来予想図」と「未来予想図Ⅱ」は、なんと吉田美和さんが高校生の時に作った曲なのだとか。

そして、これまでにDREAMS COME TRUEとしてリリースした全ての楽曲の作詞と、数多くの作曲を手掛けているのも、この吉田美和さんなんですよね。

DREAMS COME TRUEは、結成当初は3人編成のバンドでしたが、2002年に西川隆宏さんが独立し、現在の中村正人さんと吉田美和さんの2人構成になりました。

そんな中村正人さんと吉田美和さんが出会ったのは、1987年のことでした。

当時、30歳を目前に控え、このまま音楽を続けていくべきか真剣に悩んでいたという中村正人さん。そんな彼の前に現れたのが吉田美和さんでした。

その際、中村正人さんは吉田美和さんに「デモテープないの？」と言ったそうなのですが、その言葉にカチンときた吉田美和さんは、その場で「うれしはずかし朝帰り」と「週に一度の恋人」をアカペラで歌ったのだとか。

その歌声に“雷に撃たれる”ほどの衝撃を受けた中村正人さんは、その瞬間「これで食っていこう！」と決意したと言います。

とは言え、この時点で中村正人さんは、あくまで吉田美和さんのマネージャーとしてやっていくことを決めたそうなんですよね。

しかし、その数年後にはドリカムの前身となった「CHA-CHA ＆ AUDREY’s PROJECT」で一緒にライブ活動を行うようになると、やがて「DREAMS COME TRUE」を結成し、現在に至っています。

ただ、中村正人さんが吉田美和さんと出会った瞬間に抱いた「“吉田美和”という天才を世に出したい！」という想いは、現在に至るまで何ら変わっていないと言います。

DREAMS COME TRUEの初期の頃から、ドリカムの作詞は全て吉田美和さんが担当していました。

そんなある日、中村正人さんが「俺にも歌詞を書かせて」と頼んだことがあったそうです。しかし、何事にもハッキリしている性格の吉田美和さんから返ってきた言葉は…

「マサさんには歌と歌詞の才能はない」

と、容赦のないものだったそうです（笑）
そして、吉田美和さんは現在もその考えは変わっていないようで…