「だんご三兄弟」は1999年にリリースされた大ヒット曲で、三兄弟の串だんごのキャラクターのことも指します。同楽曲は元々NHKの教育テレビ「おかあさんといっしょ」の中で流れていたもので、その人気からCDリリースされることになります。

楽曲自体はタンゴ調の童謡になっていて、かわいい串だんごの三兄弟の様子を歌っています。

だんご三兄弟は当時CMプランナーとして活動していた佐藤雅彦という人物が「串だんごが兄弟だったら一番上と一番下どちらが長男になるのか」という疑問を「クリック」という短編集に収めたことがきっかけで誕生していて、それをたまたま見ていた「おかあさんといっしょ」のディレクターが彼に話を持ち掛け楽曲制作がスタートしました。

だんご三兄弟はじつは1999年にCD売上は断トツの1位となっていて、2位の楽曲に対して100万枚以上の差をつけています。その売上はなんと「291.8万枚」となっていて、約300万枚もの売上を誇りました。

ちなみに2位の楽曲はGLAYの「Winter，again」となっていて、同楽曲の売上は「163.8万枚」となっています。

だんご三兄弟は1999年のCD売上で断トツの1位となっていますが、歴代のCD売上の中では第4位となっています。歴代1位の売上は1975年の楽曲「およげ!たいやきくん」となっていて、同楽曲は「457.7万枚」の売上を誇っています。

だんご三兄弟は1999年当時社会現象を巻き起こすほどのブームとなっていて、CDの売上はもちろんその影響は様々なところへ飛び火しています。また、同楽曲はそのあまりの影響の大きさから同年の「日本レコード大賞」にて特別賞を受賞していて、日本レコード協会の音楽賞である「日本ゴールドディスク大賞」でソング・オブ・ザ・イヤーも受賞しました。

だんご三兄弟は元々NHKの教育テレビ「おかあさんといっしょ」の中で流れていた楽曲で、当時はCDをリリースする予定は無かったのだとか。ですが、日本中の子供たちの中で絶大な人気を集めるようになり、同番組の放送終了後にはNHKに問い合わせが殺到したのだとか。

当時はだんご三兄弟に対する問い合わせが1日に250本もあったようで、子供たちの親からCDを待望する声が集まったのだそうです。

だんご三兄弟はそのあまりの影響力の大きさからNHK内でCDリリースが検討され、「おかあさんといっしょ」のオリジナル曲としては史上初となるCDリリースがされました。同楽曲は1999年3月3日にリリースされると初期出荷の80万枚が即完売。その後20万枚が追加注文となり、リリースから3日で出荷枚数が250万枚を突破しました。

だんご三兄弟はCDの売上だけでなく、楽曲に関する様々なグッズもバカ売れしていて、当時は絵本やぬいぐるみなど、その人気にあやかったグッズが多数販売されました。

また、グッズだけでなく、だんご三兄弟の楽譜も異例の大ヒットとなっていて、なんと50万冊以上出荷されたのだとか。ちなみに通常楽譜の売上は1万冊ほどなんだそうです。

だんご三兄弟が大ヒットとなった1999年には全国のだんご屋が大繁盛になっていたようで、このときはだんご屋の売上も爆発的に伸びたと言われています。

そのため、和菓子業界に与えた経済効果は非常に大きく、大人から子供まで幅広い世代が串だんごを楽しんだ1年となりました。

だんご三兄弟に使われている串だんごは団子が3つとなっていますが、じつは串だんごは元々は4つの団子が刺さった和菓子となっていて、曲の人気にあやかって3つの団子が刺さった串を販売するだんご屋が登場しました。

ただ、ブームが沈静化したあとは3つの団子が刺さった串は姿を消し、現在も4つの団子が刺さった串が基本となっています。

だんご三兄弟が大ヒットとなったあと、だんご屋チェーン店のプロデュースによって「元祖だんご4兄弟」という楽曲もリリースされ話題を集めました。

同楽曲は1999年5月5日にリリースされたもので、なんと「だんご三兄弟には生き別れの妹がいる」という設定まで新たに作られていました。

「元祖だんご4兄弟」はじつはだんご三兄弟の人気にあやかったものではなく、だんご屋チェーン店の「串だんごは4つ」という主張から誕生したものでした。

串だんごは「団子が4つ」というのが基本で、「勝手に3つに変えるのは許しがたい」という思いがあったのだとか。

だんご三兄弟はそのあまりの人気から当時の大阪有線にリクエストが殺到したことで、同放送局の「K-25」チャンネルにてなんと24時間だんご三兄弟を流していたことがありました。このときはだんご三兄弟がエンドレスで流れていたようで、このチャンネルでは1999年12月まで24時間放送されていました。