EAST END×YURIは1990年代に絶大な人気を誇ったラップユニットです。デビュー当初は人気が不調だったものの、その後は人気が爆発。シングル・アルバムともに驚異的な売り上げを誇り、絶大な人気を集めたものの、1996年にユニットは消滅してしまいました。

EAST END×YURIのはじまりはメンバー市井由理が当時在籍していたアイドルグループ「東京パフォーマンスドール」のライブ。このときは東京パフォーマンスドールのライブにEAST ENDがゲスト出演し、ライブコーナーを担当。それを見ていた事務所の社長から「おまえら良いから、コレやれよ」と言われ、4人でユニットを結成することとなりました。

EAST END×YURIはその後、1994年6月に1stアルバム「denim-ed soul」でデビュー。このときは発売記念ライブを行い、日本語ラップユニットとして注目を集めました。当初はインディーズレーベルの「ファイルレコード」からデビューしていて、同レーベルの威信をかけてのデビューだったのだとか。

EAST END×YURIはインディーズデビューを果たした2ヶ月後の1994年8月にデビューアルバムに収録されていた「DA.YO.NE」をシングルカットしてメジャーデビュー。

当初の売れ行きはあまり良くなく、ほとんど注目されていませんでしたが、北海道のラジオ局とレコード販売店が強力プッシュをかけ、まずは北海道内でブレイクのきっかけをつかみました。

1stシングル「DA.YO.NE」はリリースから徐々に人気を集め、1995年になってから急激に人気を伸ばし、ミリオンセラーを記録。さらに同年2月には2ndシングル「MAICCA -まいっか-」もリリースを果たし、2枚続けてミリオンヒットとなりました。

これにより彼らはラップユニットとして大ブレイクを果たし、多数の音楽番組に出演するなどして人気を集めました。

EAST END×YURIの「DA.YO.NE」は1995年2月にローカル版として関西弁の「SO.YA.NA」がリリース。このときは今田耕司や東野幸治などが参加して話題を集め、同年5月には北海道弁の「DA.BE.SA」、東北弁の「DA.CHA.NE」、名古屋弁の「DA.GA.NE」、広島弁の「HO.JA.NE」、博多弁の「SO.TA.I」がそれぞれリリース。話題を集めました。

EAST END×YURIはその後、3rdシングル「いい感じ やな感じ」もヒットとなり、2ndアルバム「denim-ed soul 2」も大ヒット。グループのトータルセールスは400万枚を超え、より一層の話題を集めます。

また、このヒットを受け、1995年のNHK紅白歌合戦への出場も決め、ラップユニットとして初めて紅白へ出場を果たしました。

EAST END×YURIは1995年に大ブレイクを果たし、1996年は活動が大人しくなり、同年5月に6thシングル「日曜の朝の早起き」をリリース。ですが、同楽曲はオリコン最高99位となり、前年ほどの注目が集まることなく、セールスは不振に。

それもあってか6thシングルのリリース以降は表立った活動が無くなり、ユニットは自然消滅となってしまいました。

EAST END×YURIはGAKU、YOGGY、YURI、ROCK-Teeの4人で構成されたラップユニットで、「DA.YO.NE」の発売後は3人になり、自然消滅まで3人で活動を行っていました。

名前：須古 学（すこ まなぶ）
生年月日：1970年10月6日
出身地：東京都
職業：ラッパー、ミュージシャン

GAKUは元々ヒップホップグループ「EAST END」のMCとして活動していたラッパーで、同グループは1990年に結成され、その後は熱心なライブ活動を行い、順調に人気を伸ばしていました。

当時は様々なラッパーやヒップホップグループと交流があり、日本のヒップホップシーンの先がけ的な存在となっていました。

GAKUがヒップホップにハマったきっかけは高校時代に行っていた「ブレイクダンス」。彼は高校生の頃にメンバーのYOGGYと出会い、その後は一緒にブレイクダンスを行うように。

ダンスを行う中でヒップホップという音楽を知り、その後はラップに目覚めてコンテストなどに出場。そこでメンバーのROCK-Teeと知り合い、EAST ENDが結成されました。

GAKUは1996年にEAST END×YURIが活動終了となり、その後はEAST ENDも活動休止に。ここから彼は自伝小説「僕は僕で誰かじゃない」を執筆。これをきっかけにソロで音楽活動を始めるようになり、2003年のEAST ENDの活動再開までの期間をソロで過ごしました。