平田オリザはこれまでに数多くの戯曲を手掛けてきた劇作家。代表作には「東京ノート」や「ソウル市民」などがあり、現在も高い人気を誇っています。

また、現代口語演劇理論の提唱者でもあり、自然な会話のやりとりで進行していく「静かな演劇」の作劇術を定着させた人物でもあります。

平田オリザが初めて劇の演出を手掛けたのは中学1年生のときの学芸会。このときの主演は「聖飢魔II」のデーモン閣下なんだそうです。中学卒業後は定時制高校へ進学するもすぐに休学。その後は自転車による世界一周を決行し、世界26ヶ国を回ったのだそうです。ちなみにこのときの経験は旅行記として1981年に出版されています。

平田オリザは1982年に大学入学資格検定試験を経て「国際基督教大学」へ入学。そこで彼は処女作の執筆を行い、翌年には劇団「青年団」を立ち上げます。その後は韓国の大学へ1年間の留学も経験。1986年に大学を卒業しました。

平田オリザは劇作家・演出家として本格的に活動を始めてから数多くの賞を受賞していて、1994年の「東京ノート」は岸田國士戯曲賞を受賞し、世界各国で公演が行われる人気作となっています。その後も「月の岬」と「上野動物園再々々襲撃」で読売演劇大賞優秀演出家賞。「その河をこえて、五月」で朝日舞台芸術賞グランプリなど、非常に高い評価を集めています。

平田オリザの性別は紛れもなく「男」です。彼はその見た目から「女性」と勘違いされることもあるようですが、男性で間違いありません。

平田オリザはその名前から活動名のようなものと受け取られがちですが、じつは本名です。彼の名前はラテン語で「稲」を意味するもので、「子どもが食いっぱぐれないように」という願いを込めてつけられたのだそうです。

平田オリザは本名がカタカナで「オリザ」となっていますが、彼はハーフなのでしょうか？じつは彼は純粋な日本人。そのため、カタカナでラテン語の名前は両親の思い付きであり、とくに身内に外国人がいるわけではないそうです。

平田オリザの現在の年齢は「60歳」です。生年月日は「1962年11月8日」で、星座は「さそり座」です。

平田オリザの出身地は「東京都」。地元は「目黒区駒場」だそうで、現在も東京を拠点に活動しています。

平田オリザの実家はなんと「劇場」。劇場の名前は「こまばアゴラ劇場」と言い、彼は劇場の支配人も務めています。この劇場は1986年に父親が借金をして自宅を改装して作ったもので、正真正銘彼の実家なんだそうです。

平田オリザは自身の家族にシナリオライターや小説家、映画監督などがいて、おそらく家族の影響を受けて演劇の世界に足を踏み入れただと思われます。

また、彼自身も過去には舞台女優の女性と結婚し、離婚後に団員の女性と再婚するなど、身の回りの人物は演劇関係者だらけなんだそうです。

平田オリザの父親はシナリオライターとして活動していた人物。そのため、彼にとっては先輩のような立場でもあり、父親から演劇の知識を学んでいたのではないかと思われます。また、父親は彼の名付け親でもあり、借金をして自宅を劇場に改装するなど、息子の活動を応援していたことが伺えます。

平田オリザの父親は元々は映画監督を目指していたようで、若い頃は東宝撮影所の裏手のアパートに暮らしていたのだそうです。ですが、なかなか映画監督の道は厳しかったようで、時代の移り変わりから諦めてしまったのだそうです。

平田オリザの母親は普段は心理カウンセラーとして活動していたようで、どういった女性なのか詳しいことはわかっていません。

平田オリザは兄弟に関する情報がなく、おそらく一人っ子だったのではないかと思われます。そのため、幼い頃から一身に両親の愛情を受け、何不自由なく育ったことが伺えます。

平田オリザの祖父は「平田内蔵吉」という医学者。祖父は薬種商の家系に生まれ、18歳のときにスペイン風邪で父親と姉を亡くしています。その後は大学で医学をまなび、在学中に鍼灸の道へ進みます。

卒業後は独自の温熱療法「平田式心理療法（熱針術）」を提唱し、医学者として活躍していましたが、1945年に沖縄にて戦死しています。

平田オリザの大叔父には「平田晋策」という小説家がいて、代表作には「新戦艦高千穂」という有名な海洋冒険小説があります。彼の叔父は若くして左翼運動をしていた人物で、その活動での逮捕から国際関係や軍事問題を取り上げた著述活動を始めます。

その後は軍事評論家として出版社などで執筆活動も行い、その流れで小説執筆の依頼を受け、本作を書き上げました。